メールで添付書類を送ることの問題点

1)添付書類をありがとうございます

メールの添付書類は、図や、表など、パソコンで作ったファイルを送るのには大変便利な方法です。どうしても、添付書類で図や表などを送らなくてはならない場面が多々あることは承知しています。テキスト書類でも、大きくて添付書類にしなければならないこともあると思います。

実のところ、私自身も、添付書類を多用しています。しかし、それは、相手がそれを確実に受け取ることができる場合に限られています。

今、あなたが送ろうとしている情報が、電子メールで、しかも、添付書類として送らなければならないものかどうか今一度考えてください。

少なくとも「簡単なTextをわざわざ添付書類にして送信するのはやめる」方がよいと思います。

簡単なTextの場合は、是非、メール本文にコピー&ペーストして送ってください。ワードがインストールできていない携帯電話でも見ることができます。

送る前に「添付書類で送るべきかどうか」ちょっと考えてみましょう。添付書類が抱えている問題が多くあります。

2)変換ハードル越えの問題

日本語のメールは、歴史的事情で、JISコードで書かれており、パソコンからメールを出すときには自動でSJISコードやUNICODEから変換されて相手に転送されます。相手に見えるように、メールソフトが変換の作業を行っているので、通常の文字の場合は、まず、大丈夫です。ところが、添付書類では、この変換が十分には行われません。

(「まず、大丈夫」というのは丸付き数字1、2が(日)、(月)になるという機種別フォント等にも問題もあるということです。)

メールソフトが行っている見えない作業の最初は、8bitから7bitへの変換で、それが最初の「くせ者」です。その他にも、様々な変換が行われます、UUENCODE、MIME/Base64、BinHex、Apple Double、Apple Single、、、さらに、圧縮されていて、それが、DOS用、Mac用、Unix用とあります。え〜い何でも来い!の世界です。受け取る側で、これの逆をしなければなりませんが、環境によって、必ずしも、元に戻らないことがあるのです。

添付書類を読むには、これらの変換、逆変換のハードルをうまく越える必要があるのです。電子メールの添付書類でファイルを送ることは、正常に届きファイルに変換された状態になる必要があります。

フロッピーディスクでファイルを送るより難しいことに気がついていただけたでしょうか?

  1. 文字化けしたメールの復元
    1. http://www.kanzaki.com/docs/jis-recover.html
  2. 文字コード関連参考ページ
    1. http://www.ryukyu.ad.jp/~shin/jdoc/
    2. http://www.kanzaki.com/docs/jcode.html
    3. http://www.din.or.jp/~ohzaki/misc.htm
    4. http://www.l-h.co.jp/link.html
    5. http://turbine.kuee.kyoto-u.ac.jp/FAQ/kanji-code.html

3)Office2007や一太郎は持っていない!という問題

最初大きなハードルは「ソフトの問題」です。

メールで添付書類が届いたんだけど、白いアイコンになっていて開かない!!!

送った本人は、毎日使っているソフトなのですが、メールで送った相手がそれを持っているとは限りません。Word2007は、docxという新しい形式を使っていますが、それを持っていない人は、開くことができません。

裏技のご紹介。

  1. Microsoft Office2007のdocx,xlsx,pptxをOfficeの旧バージョンで開くなら1つ下の項目「裏技 Microsoft Office2007のdocx,xlsx,pptxをOfficeの旧バージョンで開く 」を参照ください。
  2. Windowsをお使いの方には、マイクロソフトワードビューワや、一太郎ビューワなど、無料でダウンロードできるビューワソフトが用意されています(見るだけで編集はできないというもの)。
  3. Windows以外を使って居る人がマイクロソフトワードの文書を受け取った場合には、OpenOffice(Microsoft Officeと同等のことができるフリーソフト)をインストールすることで、開くことができます。
  4. Microsoft Excelは持っていないがWordならあるという場合は、MicrosoftWordで、Excelのファイルを開くことができるMicrosoftWordのバージョンもあります。
  5. Macは、残念ながら

電子メールの添付書類でファイルを送ることは、フロッピーディスクでファイル送るときと同じ状態であることに気がついていただけたでしょうか?

4)同じソフトなのに読めない!という問題

上で書いたように、送られた添付書類は、基本的に、相手が同じパソコンを使い、同じソフトの、同じバージョンを持っていないとその文書を開くことができません。

しかし、有名なソフト(複数)でも、その最新バージョンが、2世代以上前のバージョンで作成した文書を開くことができず、途中、いくつかの古いバージョンを経由しないと、保存形式が違っていて開くことができないという、かなしい話もあります。

裏技 Microsoft Office2007のdocx,xlsx,pptxをOfficeの旧バージョンで開く

  1. http://www.atmarkit.co.jp/fwin2k/win2ktips/848oxmlconv/oxmlconv.html#ope
    を参考に互換機能パックのインストールをしてください。
  2. Macでは、
    http://www.microsoft.com/japan/mac/download/office/xmlconverter.mspx
    をインストールします。

同じソフトを持っていると聞いていて、そのソフトで作った添付書類を送ったら、実は、日本語版と英語版の違いがあり、ファイルの保存形式が違っていて開くことができなかったという話もあります。

変換の結果、何かのアプリケーションではなく、単純なテキストが現れたとしても、改行コードの問題があって、csvだったり、silkだったり。それから先にさらに作業が必要なこともあります。

多くの人が読むメーリングリスト、ネットワークニュースでは、そこに参加する人の、すべてが、そのソフトを持っていないと、一部の人にしか情報が伝わらない状態になります。そのため、添付書類の送信は、注意が必要です。

5)相手の読む環境の問題

出先のモバイル端末や、携帯電話の小さなウインドウであなたのメッセージを読んでいる人がいるかも知れません。添付書類は、Encodeされた状態で届くので、何も見えないと考えた方がいいでしょう。

UNIXで、メールを読んでいる人は、パソコンを起動し、そのファイルを転送しない限り添付書類を見ることはできません。

あなたの文章は、そこまでさせて、読ませなくてはならないものでしょうか?

6)添付書類名前の問題

添付書類は、添付する前にそのパソコンの中で名前(ファイル名)がついています。これがメールに添付されるとき、正しく相手に伝わるには、多分、ローマ字でなるべく短いもの古いMS-DOSの時代の
「(8文字の名前).(3文字の拡張子)」

という伝統にのっとったやり方でつけた名前に付け直した方がよろしいかと思います。長いファイル名が相手先で有効かどうか、日本語を含む文字が諸外国で理解してもらえるかどうか、UNIXのディレクトリ内に展開された時に、表示ができない等の問題があるからです。

拡張子は、受け取った相手がどのアプリケーションで開くと見ることができるかを示す重要なものです。正しい拡張子をつけましょう。

名前が長いと、ファイル名は先頭を優先するので、後ろから消えてゆきます。……ということは、もっとも重要と思われる拡張子の部分から消えてゆくのです。くわばらくわばら。

相手に添付書類を送る前に、添付書類のファイル名を、ローマ字で「(8文字の名前).(3文字の拡張子)」に変更しておきましょう。

長くて8文字にはできないという場合には、半角のローマ字にするだけで、確実に良い結果が得られます。この場合でも、3文字の拡張子は、大変重要です。

7)ウイルスの問題

添付書類は、文書情報以外のものも送れます。もし、ウイルスが混入していたら受信した瞬間にウイルスに変身します。ウイルスによってはハードディスクの内容を消してしまうものもあります。

あなたのハードディスクにウイルスが感染していない保証はあるでしょうか?

ウイルスの混入した添付書類が、メールリストで何千もの人に配られたときメールを読んだ人のすべてのハードディスクの損害を弁償するつもりはありますか?

多くの人が読むメーリングリスト、ネットワークニュースでは、添付書類の送信は、特に注意が必要です。

私は、見ず知らずの人からの添付書類は、見る前に、ごみ箱に捨てることを考えます。

最近は、知った人からの添付書類だからこそ危ない。ということも起こっています。
http://www.ipa.go.jp/SECURITY/topics/exp.html

IPAによる、主なワクチンメーカー及びウイルス対策情報掲載Webサイト一覧 。
http://www.ipa.go.jp/SECURITY/antivirus/vender.html

添付書類ではなく、テキストであっても、文章そのものに毒気があるということもありますが、それは、別の問題です。

8)ファイルサイズの問題

添付書類のサイズについて、考えたことがあるでしょうか?

「画像を含むファイルを送ったところ、ファイルサイズが数10Mbyteあって、相手のサーバのメールサーバをダウンさせてしまった。」という話を聞いたことはありませんか?

単なる文書ファイルを送った場合にも、アプリケーションがつける付加情報や、エンコードの方法により、ファイルサイズは何倍にも膨れ上がります。

国内大手のプロバイダ、nifty.comでさえ、1通のメールサイズは、3000行で制限されています(Message is too long, 3000 lines max...だって。2001年7月現在)。

さらに、同じメールリストに属する人が、同じメールスプール(=郵便物を配達前に一時的に置く場所)使っている場合(このようなことは、組織内メールリストではよくある話ですがこのような場合)には、それが、一度に何10倍に膨らむこともあることを考えるべきです。

メールをUNIXでメールスプールにあるまま、まるごとバックアップを取っている私は、できれば、それが小さい方がありがたいという、影の事情もあります。

9)添付書類の所在の問題

添付書類は、Decodeされた後、ハードディスクの中の、どこかに格納されます。格納される場所は、メールソフトにより違います。設定により、変更されます。初めて添付書類を受け取った人は、その所在を探すことに苦労するかも知れません。

添付書類は、メールの本文と別になってしまい、メールの時系列リストから外れてしまうことにも問題があると考えます。

メールソフトによっては、添付書類をメール本体と別けないでおくことができるすぐれ物もあります。

10)じゃ〜どうすればいいの?

今、あなたが送ろうとしている情報が、電子メールで、しかも、添付書類として送らなければならないものかどうか今一度考えてみましょう。代替の方法として、以下のことができないでしょうか?
  1. まず、送りたい書類に、表や図が入っていない場合、単に、テキスト部分を、コピー&ペーストしてメール本文として送ることができないか?
  2. HTML形式にして、WWWブラウザで見てもらうわけにはいかないか。
    メールで、
    >先ほどの件、http://edb.miyakyo-u.ac.jp/ugawa/a-attachement.html
    >に文書を作成してアップロードしましたのでご覧ください。
    と書けると良いです。
  3. PDF形式にして、WWWブラウザで見てもらうわけにはいかないか。
  4. ファイル名を半角ローマ字にして、WWWブラウザで見てもらうわけにはいかないか。
  5. FTPサーバにおいて、見てもらうわけにはいかないか。
    宮教大関係者であれば、sftpを用いてファイル転送できます。
    ホームページ領域へのファイル転送はWinSCPをお使いください。学外からも接続できます。
    http://edb.miyakyo-u.ac.jp/ugawa/class/docs/WinSCP/winscp.html
  6. 地図も文字や罫線で書いて送る方法はできないか。→文字地図の例
  7. オンラインストレージを使う
  8. GoogleDocumentを使い文書をWebにアップロードURLにしてメールに添付する。

一般公開できない書類の場合、WWWブラウザで見てもらうわけには行かないと言われるかも知れません。確かに、無理でしょう。でも、私は、この場合でも、WWWブラウザ経由で、期間限定にして見てもらうことが多いです。その方が、トラブルが少ないです。期間を長くしなければならないときには、パスワードで保護します。サーバに置いてログ(アクセス記録)を見ていれば、相手が確認した様子もわかります。

11)エチケット

人に、何かを伝えたいなら、相手にそれが読めるかどうか考える必要があると思います。メールを読む人の環境について思う気持ちこそが、相手に真意を伝えることができるのです。人への配慮については、皆さんが厳しく見ています。
> 私は、そのような配慮ができないような方とは、おつきあいしたく
> ないです。悪いですが、二度と、メールを送らないでください。

と言われるかも知れません。私自身も、これを書くことによって、嫌われないことを望んでいます。

12)環境変化に伴う文章の陳腐化に関するお断り

この文章は、移り変わりの激しいインターネットの環境に関する文章です。たとえば、いつのまにか新しいソフトができ、上のような問題は解決しているかも知れません。そのため、以下の更新日時より、6ヵ月以上たった場合は、この文章を古文書として扱っていただけるようお願いします。

--鵜川義弘(うがわよしひろ)