情報処理センター新システムについて

宮城教育大学情報処理センター
鵜川義弘

はじめに

5年ぶりに情報処理センターの研究教育用端末が新しくなった。昨年度は老朽化した機器をだましだまし使っていた。時代についていっていないという問題だけでなく、頻発するフリーズで授業には大変迷惑だったのではないかと思う。本来、変化の激しい情報機器を5年使うこと自体が問題であったが、幸にして現在のシステムは4年契約のレンタルとなっている。

新システムの導入計画は一昨年から開始し、情報処理センター運営委員の協力のもと、全学に対してアンケートを行い、その結果に基づいて仕様が昨年8月に決定した。メールサーバ等、一部の機器については、昨年末から作業を始め、2月11日15日に第1第3演習室に新旧端末の入れ換えを行った。

授業での本格的な利用開始時期を迎え、今後も調整が必要とは思われるが、現状と今後の計画について述べる。

サテライト端末

アンケートに基づき、大多数のところで必要ないとされたメディアサブ(各講座毎の端末)の廃止をする一方で、授業や学生の利用率が高い一般端末を演習室だけでなく情報処理センターから離れた場所にサテライト端末として増設した。

3号館の第3演習室には、Windows40台の教室を整備。1年生の情報機器操作の授業で端末数が足りなかった部分を増設した。情報処理センター第2演習室のMac端末に教卓機を整備。また、養護学校にも端末を設置した。

教務委員会の協力を得て、2号館231教室にネットワークを延長し、24人が利用できるラップトップパソコンを設置した。なお、電源や情報のコンセントは床の埋め込み式になっており、利用が終われば普通教室の形態に戻るようになっている。

国は2005年度末にはすべての小中高の普通教室にインターネットへ接続できる端末を設置することになっている。大学の普通教室にこれがないのは少し不安だが、サテライト端末を充実させることで少しでも良くなってゆけば良いと考える。

新端末の特徴

新端末は最新のソフトウエアを使い従来以上に使い勝手が良いシステムとなっている。

★多言語対応

新端末は、WindowsXP Professionalと、MacOSXの最新版で、両OSともに多言語対応である。研究の他、留学生の母国語での利用がスムーズにできるようになっている。

★統合パスワード

従来、電子メールのパスワード、ログインサーバで使うUNIXのパスワード、Windowsにログオンするときのパスワード、Macにログインするときのパスワードの3種類を統一し、同じパスワードがどのOSでも使えるようになった。

★複数のOS間の連携がスムース

これまでも本学の端末は、どこに座ってもログインした時に、前回ログアウトしたときの状況が呼び出せることで、あたかも自分自身のパソコンがそこにあるかのように振る舞うよう設定されていた。今回、WindowsとMacのデスクトップを共通にし、ファイル転送をしなくてもデータの共有ができるようになっている。

★ディスク容量

マルチメディアの利用などパソコンが扱うデータ量は飛躍的に増大している。新システムでもこれに対応すべく大容量のファイルサーバの導入を行った。一方で、ディスク領域が無意識のうちに占有されないよう学生にはCD1枚分までという上限を設けた。授業の内容によって制限値は変更できるようになっている。また教職員には制限は設けていない。

★無償フリーウエアの利用

Basic言語、X端末など一部のソフトウエアについて無償のフリーウエアも導入した。移行作業や使い勝手が変わる部分もあるかもしれないが、卒業後に手に入れやすいものを使って学習することは学生にとって役立つと考える。

★Mozillaの利用

Webブラウザ、メールソフトには、ウイルスやスパイウエアに強い 、無料で使えるMozillaを導入した。これは、旧システムで使用していたNetscapeの後継ソフトであり違和感なく使えると思う。

学外からの利用

ここ12年は、インターネットの一般化に伴ってセキュリティの強化をしたせいで、学外からの利用が不便になってきていた。新システムでは、学外にいても、暗号化通信ができるソフトウエアを選んで使えば、セキュリティを確保しつつ学外でのメールの受信、送信、ファイル転送が可能になっている。

具体的には、メールでは、Mozilla、ThunderBird、Eudora、ファイル転送ではWinSCP、Fuguなどを用いることで、学内と変わらない方法で利用ができる。設定方法については、情報処理センターの利用ガイド、ホームページを参照して欲しい。

ネットワーク機器の一部の更新

現在利用しているネットワーク機器は7年前に買取りで導入され、今ではメーカの保守も不可能なほど古く、広い範囲で動作が不安定になっている。これらは今回のレンタルシステムとは、本来、別に整備すべきものであるが、授業に支障が出ないよう、演習室が関係している部分だけはレンタルシステムの一部として増強し更新を行った。

今回のシステム更新とは別に、老朽化したネットワーク機器の置換えをレンタルで行うことが望ましい。もし買取りの場合でも保守契約が是非必要である。

新しいサービス

今後、準備と調整ができ次第、以下のサービスを開始する予定である。

★Webホスティングサービス

学内各組織、学内団体が独自サーバを自ら管理することなく利用できる「Webホスティングサービス」を開始する。これは、各組織団体が、セキュリティ管理の知識習得や管理業務に忙殺されることなく、コンテンツの管理に集中できるメリットがある。どのような組織団体の利用を可能とするかについては適切な部署と相談してゆきたい。

★メールエリアスによる迷惑メール対策

増え続ける迷惑メールに対応すべくメールエリアス(別名)が使えるよう対策を検討中である。

おわりに

本学の卒業生は、教科専門にかかわらず、どの学校に赴任しようが、若い先生なのだからパソコンはできるであろうと期待されている。情報に関する知識、機器の扱いについて、本学で良い教育を受けることが、西高東低といわれる東北の情報処理教育の現状を打破し、宮城教育大の卒業生に対する信頼感を高め存在感を増すことにつながるはずである。新システムがこの目的のために十分使われることを期待し、情報処理センター職員としてメンテナンスを怠らないようにしたいと思う。

資料

システム全体構成図、第13演習室端末設置図